ゾンビVSレコードコレクター

gakus2004-10-30

 12月22日にDVDリリースされる英国製のコメディー版「ゾンビ」、「ショーン・オブ・ザ・デッド」を、とうとう観ました。(関連日記6月8日9月7日)

 親友である居候の麻薬の売人エドに振り回され、連日パブ通いを続けている、ごく普通の青年ショーン。自堕落な生活のせいで、恋人にフラれ、兄貴に怒られるなどサエない日々を過ごしている。そこに降って沸いたのが人工衛星の爆破が原因と思われる、街の人々のゾンビ化。ショーンは未練の残る恋人と最愛の母親を命がけで助け出し、パブに立てこもる…。

 ゾンビの目を欺くために屍の演技をして、その群れを潜り抜けるなどのバカバカしいギャグは、期待を裏切らない面白さ。一方で、ゾンビ撃退のバイオレンスや内臓をえぐりだすゾンビの襲撃など、ゴア度も意外に高めで、ゾンビ映画ファンの期待も裏切らない出来ではないか、と。

 で、音楽ネタ。スペシャルズの『GHOSTTOWN』は冒頭でフィーチャー。以前、日記にも書いたザ・スミス/THE SMITHSの『PANIC』は、ショーンが見ているTVで一瞬、クリップが流れるだけ。車でゾンビの群れから逃げようとするシーンでは、車内のカセットでアッシュ/ASHの『ORPHEUS』が一瞬流れ、その後の大逃走シーンでは同じくアッシュの『MELTDOWN』が。ここはスピード感たっぷり。アッシュはもう一曲、エンドロールで『EVERYBODY’S HAPPY NOWADAYS』(バズコックス/BUZZCOKSのカバー)がフィーチャーされる。もっとも笑ったのは、パブでクイーン/QUEENの『DON’T STOP ME NOW』がジュークボックスから大音量で流れるシーン。入り込んできたゾンビを、ビリヤードのキューでリズムに併せてボコボコボ殴るのは、バカバカしいほどミュージカル的でした。→ASH『MELTDOWN』『ORPHEUS』収録のアルバム。

Meltdown

Meltdown

 もうひとつ、ゾンビの頭をかち割るために、レコード盤を投げるシーンがあるが、ショーンは、それはダメ、それはOKと、投げる盤に関してエドにイチイチ注文をつける。これは予告編にもあるシーンで、そこではプリンス/PRINCEのアルバム・ネタになっていたが、他にもこんなのが。


  エド「『ブルー・マンデー』は?」(注:ニュー・オーダー/NEW ORDERのヒット曲)
  ショーン「ダメ。初回盤だ」
  エドダイアー・ストレイツ
  ショーン「OK」
  エドストーン・ローゼズ
  ショーン「ダメだ」
  エド「『SECOND COMING』だぞ!?」
  ショーン「俺は好きなんだよ!」


 muraさん、ゴメンなさい、またダイアー・ストレイツを出してしまいました。初回盤にこだわるあたりにコレクター気質が、よく表われています。というわけで、メインジャケは私も好きなTHE STONE ROSES『SECOND COMING』。


Shaun of the Dead

Shaun of the Dead