オスカー大混戦

gakus2005-01-31

 今年のアカデミー賞マーティン・スコセッシ監督の「アビエイター」とアレキサンダー・ペイン監督「サイドウェイ」の一騎打ちかなあ…と思っていたら、本日発表された監督協会賞は、なんと御大クリント・イーストウッドの「ミリオンダラー・ベイビー」が堂々の受賞。この賞を受賞した作品は過去10年で7度、アカデミーでも作品賞を受賞しており、今回の結果も決して無視はできないだろう。しかも歩調を合わせるように先週末の全米興行成績では第3位に急上昇と、勢いもある。「ロード・オブ・ザ・リング王の帰還」の一本かぶりが予想できた昨年とはうって変わって、今年のオスカー戦線は大混戦です。

 イーストウッドは1993年に「許されざる者」で作品賞と監督賞の栄冠に輝いており、今さら受賞はないのでは…とも思ったが、昨年の「ミスティック・リバー」がノミネートに留まったことを思うと、これをステップにして今年は受賞、という結果となってもおかしくないような気がしてきた。前哨戦ではまったく無視されていた主演男優賞でノミネートされていることも、なにやら怪しげなものを感じる。

 イーストウッド作品にロックとなると、なかなか結びつかない。ジャズ好きの人だからしょうがないか…というわけで、ジャケはベタですが、パッと思いついた「ダーティハリー5」での使用曲『WELCOME TO THE JUNGLE』収録、ガンズ・アンド・ローゼズ『APPETITE FOR DESTRUCTION』。劇中では、この曲を歌っていたロック・アーティストが殺人の犠牲者となる。演じるは当時無名だったジム・キャリー。そういえば、今年もジムはアカデミー賞に無視されてしまった。「エターナル・サンシャイン」はノミネートに値すると思うけど…。