消したい過去

gakus2005-02-02

 昨日、学生時代の友人と久しぶりに飲んだが、そのときに聞いた逸話。1980年代の音楽シーンでは硬派なロッカーとして知られているブライアン・アダムスが、ブレイクする以前に発表したディスコ向けのナンバーが存在し、友人は最近そのレコードをゲットしたとのこと。ブライアン・アダムスにそんな過去があるなんて、知らなかったので驚き。

 家に帰って調べると、公式HPのディスコグラフィーには確かに、そのレコードは載っていない。バイオグラフィーには、それについて辛うじて一文で言及されていたが、隠したい過去だったのだろうか。少なくとも1980年代には、そんな話は流れてはいなかったと思う。

 それはともかく、俳優でも、こういうことは多い。レオナルド・ディカプリオの公式フィルモグラフィーに「クリッター3」が入っていないとか、真田広之の公式なデヒュー作が「宇宙からのメッセージ」になっている(その前に千葉真一主演作で千葉ちゃんの幼少時代という役で出てる映画があったのだがタイトルど忘れ。「直撃!地獄拳」が「激突!殺人拳」か、どっちかだったはず)とか、誰でも隠したい過去がある模様。そういえば以前、江戸木純氏の本で知ったが、アグネス・チャンが香港で主演してパンチラまで演じた映画が、日本でビデオ化されようとした際に、アグネス側から圧力がかかって発売中止になったことがあるという(もし発売されていたら「ひなげしのキョンシー」というタイトルで、ALL CINEMA ONLINEなどのデータベース・サイトにて半永久的に検索できたことでしょう)。イメージ商売は大変だなあ、と痛感する。公式でどんなに隠しても、imdbのようなデータ・サイトやネットのBBS等ですぐに噂になるウェブ時代とあっては、なおさら大変だ。

 今月日本公開予定だったペ・ヨンジュンの過去の出演映画「初恋白書」が、権利関係で上映中止になったのも、ヨン様の観て欲しくないという思いが強く働いたのではないだろうか。不良グループのリーダー役なんて、今のイメージとは違いすぎるし…。しかし出演したという事実はネットの世界では瞬く間に広まり、いたずらにファンの好奇心をあおって、その結果、海賊盤が出回ることになる…のは時間の問題だろう。いっそ、オープンにして開き直った方がいいんじゃないの。その人の評価は、そんな末端の部分で決まるわけじゃないんだし…。

 学生のころ、ブライアン・アダムスは好きでした。実はライブにも行きました…と今となってはちょっと恥ずかしい過去をカミングアウトしつつ、ジャケはブライアン・アダムス、ディスコのカケラも感じさせないデザインの『CUTS LIKE A KNIFE』。