海中生活は続く

gakus2005-03-18

 昨日に続いて、またまた「ライフ・アクアティック」について。思い出したことがあったので、忘れないうちに記しておこうと思います。

 この映画のスコアを担当しているのは、パンク以後のアメリカのニューウェーブシーンをリードしたバンド、ディーヴォ/DEVOのマーク・マザーズボー。DEVOそのままのピコピコした電子音楽が、CGによる深海魚も飛び出してくる、どこかチープな海中映像にマッチしている。そういえば、撮影隊がかぶっている、頭頂部に突起がある揃いの毛糸の帽子はDEVOのファッション・センスにも似たものがある。

 DEVOのナンバーも本編中に使われていて、撮影隊が出航準備しているシーンで『GUT FEELING』が流れてくる。ドラムが刻む8ビートにギター、シンセが重なり、出航の高揚感を高めるナイスなフィーチャー。

 久しぶりにこの曲を聴いて思ったのは、最近イギリスで人気のあるバンドは、ほとんどDEVOの影響を受けているんじゃないかな、ということ。いわゆる80'sリバイバルと呼ばれるバンドはもちろん、フランツ・フェルディナンドのギターの神経質そうな響きにもその影響をみてとれる。米国発のバンドでも、ストロークスなんてガレージと呼ぶよりはむしろこっちの系統に近いし、新しめのことろではBRAVERYなんか、もろ初期のDEVOだなあ、と感じる。

 そんなワケで、ジャケは現在のミュージックシーンにも通じるニューウェーブの源流、DEVO、1978年のファースト・アルバム『ARE WE NOT MAN? WE ARE DEVO!』。もちろん『GUT FEELING』収録。そろそろ再評価されてもいいころでは。