3大サマームービー

gakus2005-05-27

 今年の夏休み映画は「スター・ウォーズ/エピソードⅢ」「宇宙戦争」の2大SF対決に「バットマン・ビギンズ」が加わって、なんとも賑やか。すでに全米で封切られている「エピソードⅢ」は公開3週目に突入し、早くも2億ドル突破がみえてきたというから、動員的な賑わいも凄い。

 その「エピソードⅢ」、泣けるとの評判だが、なるほど、である。このシリーズで世代的にもっとも盛り上がれるのは30代ぐらいの人間らしいが、そこに位置する自分も、ドラマが一巡したことに感慨深いものを覚えた。シリーズの完結は、すなわち最初の「スター・ウォーズ」(=エピソードⅣ)にループする。全エピソードが完全につながるまで28年が費やされ、エピソードⅣに夢中になった子供も、もういい歳。そんな時間の経過に感慨を抱く人は多いのではないだろうか。とにもかくにも、「スター・ウォーズ」は終わった…。

 逆に、新たに“始まった”のが「バットマン」。こちらはタイトル通りの“ビギンズ”で、過去のシリーズとは一切関係のない新作と思った方がベター。というか、むしろ前のシリーズはすべて忘れた方がよい、というぐらいテイストが異なる。バットマン誕生までに一時間近い時間を費やし、そこに“恐怖の克服”というテーマを注入する。で、“俺が恐れたものを悪党にも恐れさせてやる”という、ダークサイドに首まで浸かった戦闘哲学が面白い。ダーク・ヒーローと呼ばれる由縁を観た思いがする。

 「宇宙戦争」だけは、まだ内容がつかめていない。宇宙人による地球侵略を描いた、この映画は、これまでかき集めた情報を統合すると「インデペンデンス・デイ」のような威勢のいい“戦争”映画にはならないであろう、と予測できる。本日アップされた最新のトレーラーにも“これは戦争じゃない、害虫駆除だ!”というセリフがある(害虫はたぶん人間のこと)。以下のサイトで観られます。
 http://www.apple.com/trailers/paramount/waroftheworlds/

 「エピソードⅢ」はもちろん、「バットマン・ビギンズ」でもロックの起用はナシ。「宇宙戦争」もスピルバーグも過去作から察するに、大々的なフィーチャーは望めないだろう。いずれもそれなりの風格のある大作だから、ロックよりはシンフォニックな音楽の方がベターなのも事実。

 ジャケはTHE JAM、1977年の1stアルバム『IN THE CITY』。勘の鋭い方ならお気付きのとおり、ベンチャーズもイギーもフレイミング・リップスもカバーした、あの有名なテーマ曲が入っているから、のっけてみました。他に何も思いつかないし…。