Girls Afraid

gakus2005-08-30

 「旅するジーンズと16歳の夏」(10月公開)は、日本でも『トラベリング・パンツ』のタイトルで出版されている全米ベストセラー小説を映画化した青春劇。女の子4人のひと夏の体験を、リアルな空気感でつづっています。

 大親友同士の女の子4人組が見つけた、不思議なジーンズ。それは体型の異なる彼女たちの誰が履いてもフィットする代物。で、彼女たちは夏の間、このジーンズを順番に履き続けることで魔法を呼ぼうとするのだが、それぞれが家庭や恋愛などの問題を抱えており、それが最悪の方向に向かっていっては、悩んだり泣いたり…。魔法のジーンズという発想が独特で面白く、また女の子4人組の各個性もばんばらんで、それぞれに味がある。彼女たちにはそれぞれ恐れているものがあり、それを直視することで成長する姿が描かれる。

 で、音楽も10代ウケしそうなものでビッシリ埋め尽くされているが、この年代の女の子が好んで聴く音楽などわかるはずもなく…エンドクレジットでチェックしても、ほとんどが聞き慣れないアーティストばかり。が、唯一聴いたことのあったのがTHE FADERSの『NO SLEEP TONIGHT』。使用されるのは4人組のうちいちばん大人びた女の子がサッカーの試合中、好きなコーチの前で目立とうとスタンドプレイでシュートを決めるシーン。モータウン風のビートに乗ったパンキッシュなサウンドがガンガン響き渡り、いろんな意味で突っ走ってる画面内の女の子の、イケイケな勢いを加速させていた。

 このFADERS、イギリス出身のティーン3人組で、女の子版BUSTEDみたいな騒がれ方をしていたが、確か今年の春デビューしたばかりのはず。で、この映画は今年5月の全米公開だから、ずいぶん仕込みが早いなあと妙なところで感心させられた。

 ジャケは、その『NO SLEEP TONIGHT』のシングルCD。これがデビュー・シングル(だったはず)。

旅するジーンズと16歳の夏 トラベリング・パンツ 特別版 [DVD]

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