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★CD『THE BACK ROOM』EDITORS
イギリスの最近の新人バンドの音を聴く度に、また80'sテイストかー、と思うのはもはやお約束のようなものだが、このエディターズも然り。2枚目のシングル『MUNICH』を聴いたときはBRAVERYソックリだな、と思ったが、よく聴くとこちらはかなりメロディー重視。そのうえ、疾走感と切ない危うさがある。
基本的に打ち込みではなく生ドラムの効いたバンド・サウンド。キーとなるのは良い意味で落ち着きのあるボーカル。そして冷たい空気を引き裂くように高音を唸らせるギター。ノリのよい曲も比較的おとなしい曲も緊張感をはらんでいて、つい聴き入ってしまう。やたらと細かくリズムを刻んでいるドラムも妙味。
バーミンガム出身の80'sの代表格といえば、パッと思いつくのはデュラン・デュランだが、この同郷の先輩より、むしろエコー&ザ・バニーメンに近い感触。ニコニコして演奏している姿が想像できず、むしろシューゲイザーっぽいパフォーマンスなのかな、と思わせる文学青年風のサウンドでした。