ひとつの愛
ボブ・マーリィのナンバーからタイトルを拝借したジャマイカ製ラブストーリー『ONE LOVE』(9月公開)のお話。
ラスタファリアンのレゲエ・アーティスト(ボブ・マーリィの息子キマーニ・マーリィが演じる)と、厳格な牧師を父に持教会のゴスペル・シンガー。ラスタとクリスチャンの結ばれないはずの恋模様が描かれる。
ふたりの主人公のキャラクターを反映して、全編を彩るのはレゲエとゴスペル。主に前者に比重が置かれているのは、監督ドン・レッツのレゲエ好きを反映してか。マーリィの『ONE LOVE』はリミックスを施したバージョンで、冒頭でフィーチャーされるが、映画のテーマはやはりこの歌に集約されている。すなわち宗教や民族、階級を超えたところにあるひとつの愛。ここではボブの息子が主演としてそれを体現しているのだが、世代を超えて語り継がれるということを踏まえると、このメッセージの普遍性に改めて感動を覚える。
ジャケはボブ・マーリィ『ONE LOVE』のシングルで、1984年にイギリスで再リリースされた際のもの。この再発時にヒットチャートの上位に顔を出したときは“なぜ今?"と思ったものだが、現在なら“普遍のものだから”と、素直に受け止められそうな気がする。
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