いい娘じゃないか

gakus2007-08-11

 今週はエリシャ・カスバートに取材をしました。新作『キャプティビティ』のキャンペーンで来日していて、この映画や『24』のちょっと高飛車なイメージが染み付いていたので、どんなもんじゃろと思っていたら、マジメで地に足の付いた女の子でした。

 この人には『蝋人形の館』という傑作もあるが、個人的に好きなのは『ドット.』という、日本ではビデオスルーだった青春スリラー。耳の不自由なハイティーンの女の子ドットが父と死別し、とある一家に引き取られるが、この家の父と母、娘(←これがエリシャの役)の関係の緊張状態はピークに達しようとしていた。ドットの出現によって、やがてそれは悲劇へと向かうことになる。エリシャは、ここでもやっぱり高慢なチアリーダーなんだけど、父親に性的虐待を受けており、父を受け入れている自分に嫌気が差しているいるという設定。主人公ドットや彼女はもちろん、出てくるキャラは皆が皆、心に闇を抱えていて痛々しい。『蝋人形の館』のような能天気ホラーもいいけれど、こういうダークな作品でもエリシャはハマります。

 ジャケは2001年リリース、LE TIGREのシングル『FROM THE DESK OF Mr. Lady』。このCDにカップリングされた“MEDIOCRITY RULES"が、この映画のダンス・パーティーのシーンで流れてくる。