日傘用なし

gakus2007-12-13

 たまには日本映画の話を。来年1月に公開予定の『ネガティブハッピー・チェーンソーエッジ』は、滝本竜彦の同名小説を映画化したリアルでシュールな青春映画。“根性ナシ”と呼ばれながらユルい日常生活を送っている高校生(市原隼人)が、チェーンソーを持った謎の大男と戦う女子高生(関めぐみ)と出会ったことから、燃焼すべき目的が彼女を救うことにあると自覚。かくして彼は、彼女に協力してチェーンソー男に立ち向かうことになる。

 主人公の男の子は、バイクで事故って死んでしまった親友にコンプレックスを抱き続けている。この死んだ友人は、いつも彼の先を行っていた熱いヤツだったから。なかなか超えられない壁は、その死によって永遠に越えられないように思えていた。で、この事故死した友人は主人公の中で、こんな風に、その熱さが語られる。女をめぐる不良同士のケンカを見物しにいった際に、あっさり謝り合って仲直りした不良たちにブチ切れた友人は、不良たちに殴りかかる。“お前らの恋愛感情は、その程度かよ!?”といった感じで。

 そして、このシーンに重なるのが、THEE MICHELLE GUN ELEPHANTの“太陽をつかんでしまった”。本当に、この友人は太陽をつかんでしまったんだなと思わせる熱いシーン。“He Got Sun”というサビの部分(“日傘”とも聞こえるんだけど)が、ほんのちょっと使用されるだけだが、個人的には大いに盛り上がった。日傘の下でヘラヘラしているかのような主人公との対比が、ここで浮き彫りになる。

 この他、最近の日本のロックが多数使われていたけれど、その辺の知識は皆無なのでここでは触れません。

 ジャケは2002年リリース、ミッシェル・ガン・エレファントのシングル『太陽をつかんでしまった』。初回版のジャケ。