生真面目さの中の不真面目

gakus2008-06-23

 今週末に公開される『告発のとき』は、アカデミー賞受賞作『クラッシュ』に続いてポール・ハギス監督が手がけた力作。実話を基にしたこの映画では、軍から失踪し、死体となって発見されたイラク帰還兵の行方を追う、その父親(演じるトミー・リー・ジョーンズアカデミー賞にノミネートされた)の奔走が描かれる。共演のシャーリズ・セロンは、彼を助ける女性刑事役。イラク戦争に異議を唱える社会派の視点に加え、主人公が味わう絶望的な感情が、作品自体をヘビーなものにしており、確かな歯ごたえを感じさせるはず。

 実はこの映画を見たのは半年近く前なんだけど、その時には聴いたことあるな…という程度にしか思わなかったが、オーストラリアのバンドで英国のインディー・レーベル、4ADからアルバムをリリースしている新進アーティスト、WOLF & CUBが"This Mess"を提供していた。ストリップ・バーで流れているのがそれで、ノイジーかつダンサブルな曲調は、この映画の中で使われている楽曲の中では明らかに異色。しかし、それゆえに印象には残る。ジャケはこの曲のシングル。