どこまでも一直線

gakus2011-05-18

 アイアンマンと共にマーベルコミック・ユニバースを構成する、全米大ヒット中の『マイティ・ソー』(7月公開)。意表を突く面白さで、妙に気持ち良くなれる快作!

 主人公ソーは北欧神話に登場する神の国の王子で、ムジョルニアと呼ばれる無敵のハンマーを操り、邪悪な存在と戦い続けていた。しかし好戦的な性格が災いし、怒った父王(アンソニー・ホプキンス)によってムジョルニアを取り上げられた上に、特殊な戦闘能力をはく奪されて現代の地球に放り込まれる。そこで彼は、ナタリー・ポートマンふんする女性科学者と出会い、人間のデリケートな感情を知ることになるが、その頃、神の国は陰謀の的となり…。

 日本では浅野忠信の出演が話題になっているが、見れば納得のキャスティング。彼がふんするのはソーの部下にして頼れる戦友のひとりで、露骨に笑わせることはないにしても、どこかトボケたユーモアがある。これは松ケンや妻夫木には出せない味だわなあ。

 それはともかく、意外だったのはソーのキャラクター。スパイダーマンやアイアンマンは、どちらかというと理工系オタクで悩みながら成長していったが、ソーは対照的に神の国を追われても、武器を奪われても、基本的には俺様全開。ほとんどクヨクヨすることがないまま精神的に成長を遂げる。そんな体育会系の潔さがマッチョな容姿と相まって、意味もなく爽快な気分にさせられる。このストレートな気持ち良さは今の日本人に、ある意味、必要なものなのではないか。

 エンドクレジットでフィーチャーされるのはFOO FIGHTERS”WALK”。”俺は歩くことを、また学び直している”というサビの部分の歌詞に、またグッとくる。聞けば、この歌は監督ケネス・ブラナーのたっての希望により採用されたとか。いずれにしても、エンディングテーマまでボジティブで、筋が通っている。

 ジャケは、これまた世界的に大ヒット中、フー・ファイターズ、このナンバーを収めた最新アルバム『WASTING LIGHT』。

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