gakus2005-06-05



★CD『DIRTY WORDS』THE DEPATTURE

 音が鳴り出した瞬間、1980年代前半にタイムスリップ。プロデューサーはスティーヴ・リリーホワイトか!?と、思わずクレジットを確認してしまう。それほど、あの時代のU2やSIMPLE MINDにクリソツなギター音とエコー処理。最近は80’Sに影響されている若いバンドは多いし、このザ・デパーチャーのアルバムにしても3枚のシングルを聞いてある程度の感触は想像していたが、ここまでやられると、なんだか恥ずかしくなってくる。

 ともかく、エッジの効いたサウンドには違いなく、ECHO & THE BUNNYMENが持っていたようなサイケデリックな緊張感にあふれている(例えが古くて、本当に恥ずかしくなってきた…)。中性的なボーカルが、これにからむと色気さえも感じさせる。いろいろ拝借しながらも、それ臆することなく正面から提示し、今の音として差し出す度胸は、むしろ潔くて買い。下手にお耽美路線に走らず、アップビートでドガシャーンと突っ走る気持ちよさもある。いろんな意味で、若さの勝利。

イギリスではフランツ・フェルディナンドと比較されたりしているようだが、ビデオクリップを見たら、演奏しているのは意外にフツーの男の子たち。フランツ風のポーズもイマイチ、サマになっていなくて、そこにまた好感が持てました。