2010-01-01から1年間の記事一覧

ジェダイは実在した

アメリカ軍に“超能力”を専門とする特殊部隊が実在していた……というジョン・ロンスンのノンフィクション「実録・アメリカ超能力部隊」をベースにした社会派コメディ『ヤギと男と男と壁と』(8月)。奇想天外だがダークな方向に転がっていく原作をノーテンキ…

ポルノを作る

見てからずいぶん時間が経ってしまったけれど、忘れないうちにケビン・スミス監督、前作『CLERKS 2』に続いてまたも日本では劇場未公開だった『恋するポルノグラフィティ』の話を。 ザックとミリの男女は長年の親友同士で、ひとつ屋根の下で共同生活をおくっ…

こんなシュールなところで会えるとは

『ダークナイト』のクリストファー・ノーランがレオナルド・ディカプリオや渡辺謙、マリオン・コティヤール、ジョセフ・ゴードン=レヴィット、エレン・ペイジらを配して放つSFスリラー『インセプション』(7月公開)。この映画、アメリカでは異常に評価…

ラストまでリスペクト

復活!というわけで今週末公開のSFスリラー『プレデターズ』。90年代半ばにボツになったロバート・ロドリゲスの脚本をベースに、彼のプロデュース、『モーテル』『アーマード/武装地帯』などの良質のB級映画で名を上げたニムロッド・アーントルの演出に…

イージー・ライダーのバラッド

デニス・ホッパー死去。 http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/entertainment/hollywood_stars/?1275158523 歳をとればとるほど、自分にとってカリスマ的なポジションにいる人がどんどん亡くなっていくのは”順番”としてしょうがないことなので、ここしばらくは訃…

中年用無し

前回のエントリーで記した『ハングオーバー!』と同様、『ジェニファーズ・ボディ』も一時はDVDスルーと思われていたが、こちらもめでたく7月の日本公開が決定。 内容については昨年11月22日のエントリーで記しているので、そちらを参照されたし。ここで…

とっても身近な記憶喪失

今さらという気がしないでもないが、DVDスルーからウルトラCで劇場公開を果たしてしまうコメディー『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』(7月公開)につていては触れておきたい。 結婚を目前にした友人に独身最後のバカ騒ぎを堪能さ…

ソウルに殉じる

昨年翻訳が発刊されたエリック・ガルシアの小説「レポメン」を原作とする近未来SFドラマ『レポゼッション・メン』(7月公開)の話。 政府機能がマヒして大企業が権力を掌握する未来。ユニオン社提供の人工臓器の普及により、人間は永遠の命を得ることに近…

CEOはパンクロッカー

久々の更新。夏の大作『アイアンマン2』(6月公開)から、いってみよー! アイアンマンこと、戦うCEO、トニー・スターク(ロバート・ダウニーJr.)の会社は今や軍需企業から先端テクノロジー企業に鞍替え。スターク本人は相変わらずのセレブ気どりだが…

もうひとつの”キンシャサの奇跡”

1974年、アフリカ、コンゴの首都キンシャサで行なわれたボクシング、ヘビー級王者決定戦でモハメトッド・アリが若き王者ジョージ・フォアマンを下したのは有名な話で、ドキュメンタリー映画『モハメド・アリ/かけがえのない日々』でも描かれた。このタイト…

クリスチャン・ベイルではありません

ファックだの、まざふぁかだの、何があったんだ、あなたは…。Kさん、ありがとうございました。

押しますか?

『ドニー・ダーコ』『サウスランド・テイルズ』で時代の空気を鋭角に切り取ったリチャード・ケリーが、キャメロン・ディアスを主演に迎えた新作『運命のボタン』(5月公開)。これまた過去2作と同様にトンデモな展開で、1970年代を舞台にしながらも”今”の…

血みどろの入江

といってもマリオ・バーヴァとは何も関係ない『ザ・コーヴ』(6月公開)のお話。イルカ漁を非難したことで話題となった上に、アカデミー賞で長編ドキュメンタリー賞を受賞した問題作。これは怖い…といっても、決して映画のホラー・タッチが恐ろしいわけでは…

隣人ジャッキー

前回のエントリーでふれた『ベスト・キッド』のリメイク版の前に、ジャッキー・チェン主演作の公開が予定されている。『SPY NEXT DOOR』(原題・6月公開)がそれ。 ジャッキーがふんするのは、普段は風采の上がらないセールスマンだが、実はCIAに出向し…

ダニエルさんmade in China

昨日の夜、ジャッキー・チェンがやってきた 一緒にビリヤードをして、つるんだよ ミスター・ミヤギとX−MENもそこにいたんだぜ 彼がフー・マンチューの友達なんてヘンな話だ しかも君を知ってるってさ ダニエルさんは台湾製だ カモン、ジャッキー・チェン…

20年後のコラボ

今年のゴールデンウィーク最大の話題作といえば、ティム・バートンの『アリス・イン・ワンダーランド』。19歳になった”不思議の国のアリス”が、再び地下のワンダーランド(正しくはアンダーランド)を再訪。独裁者となった赤の女王の圧政から住人たちを救う…

強い男の真実

切り裂きジャックの真相に迫るアラン・ムーア原作、ジョニー・デップ主演のスリラー『フロム・ヘル』以来、久しぶりにアレン&アルバート・ヒューズが手がけた『ザ・ウォーカー』(6月公開)は、彼ららしいスタイリッシュなビジュアルが映えるポスト・アボ…

女の子礼賛

最近見た映画の中で、音楽ネタが豊富だなあと感じたのはドリュー・バリモアが初監督に挑んだ『ローラーガールズ・ダイアリー』(5月公開)。1970年代に日本でも人気を博した”ローラーゲーム”を題材にした青春映画の快作! テキサスの田舎町に住む17歳の女の…

21世紀の兄弟仁義

ひと月ぶりの更新。アカデミー賞ではスルーされたが全米の映画賞ではソコソコ評判となっていた、ジム・シェリダンの新作『マイ・ブラザー』(6月公開)のお話を。デンマーク映画『ある愛の風景』のハリウッド・リメイクです。 二人の幼い娘と暮らす主婦(ナ…

ママは教えてくれた!?

今週末に公開される『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』は、ギリシャ神話をベースにした現代のファンタジー。『ハリー・ポッター』シリーズの初期2作を手がけたクリス・コロンバスが監督を務める。現代の高校生パーシーはある日突然、ギリシャ神話…

大惨事がいっぱい

J.J.エイブラムスが『LOST』に続いて仕掛けたTVシリーズ『フリンジ』が面白い…というか、ある意味、凄い。 女性FBI捜査官が常識では説明できない怪事件を追ううちに巨大な陰謀に飲み込まれていく…という概要だけ聞くと『X−ファイル』風だが、こ…

目立たない映画音楽

毎年のようにこの時期、同じことでグチってる気がするが、アカデミー賞の音楽部門ノミネートは今年も納得がいかなかったなあ。何がって、スパイク・ジョーンズ監督作『かいじゅうたちのいるところ』が選から漏れたこと。 ヤー・ヤー・ヤーズのカレン・Oと、…

選ばれぬ者

バンパイア映画の代名詞といえば今や『トワイライト』シリーズだが、やっぱ男子はこっちでしょう…な『ダレン・シャン』(3月公開)のお話。日本ではコミック化で人気を呼んだ、米ベストセラー小説の映画化です。 16歳の優等生ダレンの運命は、ある夜、悪友…

生き急がなくていいんです

人気作家ニック・ホーンビィの脚本に基づく『17歳の肖像』(4月公開)はイギリス製の青春映画。ホーンビィはアカデミー賞で脚色賞にノミネートされ、作品賞でも候補に挙がっているが、現実的に受賞に近いのは主演女優賞か。 舞台は1961年のロンドン。成績優…

アクティブな21世紀型ホームズ

コナン・ドイルが生んだおなじみの名探偵の活躍を描く『シャーロック・ホームズ』(3月公開)は、ミステリーというよりむしろ冒険アクション。『ロックンローラ』で復活したガイ・リッチー監督がロバート・ダウニーJr.(ゴルーデングローブ賞主演男優賞受…

ガエル君、歌手でも成功!

今月公開されるメキシコ映画『ルドandクルシ』は、すっとぼけたコメディーで個人的にはツボにハマッた逸品。壮絶な兄弟ゲンカがエンタテインメントに昇華されております。 田舎のバナナ園で働く兄弟(兄=ディエゴ・ルナ、弟=ガエル・ガルシア・ベルナル)…

一塊の肉塊なり

ウォシャウスキー兄弟が『スピード・レーサー』のRain(ピ)を主演に据え、『V・フォー・ヴェンデッタ』のジェームズ・マクティーグに監督させたマーシャルアーツ・アクション『ニンジャ・アサシン』(3月公開)が、凄いことになっている! Rainふんする主人…

超地味セレブ

アカデミー賞で作品賞をはじめとする6部門でノミネートされた『プレシャス』(4月公開)。主要部門では助演女優賞以外の受賞は厳しそうだが、注目作であることに変わりはない。 スラムに住む超肥満の女の子プレシャスは、母親に精神的にも肉体的にも虐待さ…

愛こそすべて、ですか…

ヒュー・グラントとサラ・ジェシカ・パーカーの共演……男の自分にはほとんど魅力を感じない共演が話題のラブコメディ『噂のモーガン夫妻』(3月公開)。期待値ゼロだったせいか、これが意外に楽しめた。 ヒュー&サラがふんするのは、ヒューの浮気が原因で別…

ガンボ!

前回のエントリーからニューオリンズ繋がりで。このところデジタル一辺倒だったディズニーが久しぶりに手描きで作り上げたアニメーション『プリンセスと魔法のキス』(3月公開)も、これまたニューオリンズが舞台となっている。 1920年代、亡き父の遺志を継ぎ…